医療法人 敦賀温泉病院

認知症疾患医療センター

認知症とは

認知症とは、さまざまな原因で脳の働きが低下することにより、記憶障害(もの忘れ)や判断力などの障害がおこり、通常の日常生活・社会生活が送れなくなった状態のことをいいます。認知症は脳の病気であり、誰にでも起こりうるものです。

認知症の代表的な病気として、以下の4つが挙げられます。

○アルツハイマー型認知症
記憶障害(もの忘れ)から始まる最も多いタイプです。その他にも薬の管理ができなくなる、季節に合った服が選べない、金銭感覚が難しくなる、といった症状がみられます。
○脳血管性認知症
脳梗塞(脳の血管がつまる)や脳出血(脳の血管が破れる)によって、その部分の脳の働きが悪くなることで起こる認知症です。症状は障害された脳の場所によって異なりますが、感情がうまくコントロールできなくなったり、意欲がなくなるといった症状がみられることがあります。
○レビー小体型認知症
実際にあるはずのないものが見える「幻視」や筋肉がこわばり動作が鈍くなる「パーキンソン症状」がみられるのが特徴的な認知症です。
○前頭側頭型認知症
もの忘れより人格や行動の変化が目立つ認知症です。気の向くまま行動したり、同じ行動を繰り返したりすることが特徴です。

中核症状

  • 記憶障害:最近の出来事を忘れてしまう、新しいことを覚えられなくなる
  • 見当識障害:今日の日付や時間、場所が分からなくなる
  • 実行力障害:計画や段取りがたてられず、行動を実行できない

周辺症状

  • 妄 想:ありえないことを固く信じ込む
  • 幻 覚:あるはずのないものが見えたり聞こえたりする
  • 徘 徊:目的もなくさまよい歩く
  • 異 食:食べられない物を口に入れてしまう
  • 夜間せん妄:夜になると興奮し言動がおかしくなる
  • 不 眠:夜眠らない、逆に日中に転寝をするようになる
  • 抑うつ:気分が落ち込む、何もしたくなくなる
  • 暴 力:ささいなことで怒りだして暴力をふるう